「文明・文化」と市民工学

竹林 征三


富士常葉大学 環境防災学部 教授
同大学附属 風土工学研究所 所長


これからの“地域づくり”の実学として新たに
「風土工学理論」の体系を構築し、その普及啓
発につとめている。


受賞・建設大臣研究業績表彰

・科学技術庁長官賞
   第一回科学技術普及啓発功績者

  ・前田工学賞・第五回優秀博士論文賞

  ・北上市「鬼の舘」創作民話・最優秀賞

  ・国土交通大臣建設功労表彰・・・他

著書「風土工学序説」「風土工学への招待」

  「湖水の文化史」「職人と匠」

  「東洋の知恵の環境学」「続ダムのはなし」

  「景観十年・風景百年・風土千年」

  「実務者のための建設環境技術」
   「水門工学」「鋼製ゲート百選」他多数



第一部 「文明と文化」と市民工学
[1] 方向を見失った土木“土木の深刻な悩み”

[2] 豊かな地域づくりを目指して
(1)“豊かさ”とは何か。豊かさの“はきちがえ”

[3] 市民工学と土木
(1) 八岐大蛇伝説(河川を治める者、国を治む)
(2) 勘定奉行と普請奉行(普請と作事)
(3) 王立学会としての市民工学
(4) 将の将たる土木

[4] 環境と風土
(1) 災害は最大の環境破壊。防災は最大の環境保全対策
(2) 土木と環境の三つのインターフェイス
(3) 環境とは何か。風土とは何か。

[5] 安全と安心
(1)「水と安全」とはタダだと思っている国民。先人に感謝!
(2)コストベネフィットの限界。効率一辺倒の破綻。
(3)安全国土なっても安心社会は成らず。

[6] 文明と文化
(1) 文明とは何か。土木と文明
・文明とは、人類が環境との相互作用のもとに、物質的より豊かな生活を求めてつくった社会の諸事象。
(2) 文化とは何か。土木と文化
・文化とは、人類が風土との相互作用のもとに、精神的より豊かな生活を求めてつくった社会の諸事象

〔7〕「景観・環境」でなく風土の視座を
(1) 景観十年、風景百年、風土千年
(2) 変化対応でなく本物順応。良好風土は一日にして成らず。

第二部 現下の土木事業の課題
[1] 素人が支配する社会と国家百年の計

[2] 無駄な公共事業論を糺す

[3] ダム事業三つの表裏二面性
  ・ペンローズの三角形
(1) 常時は不要で非常時に無くてはならない。(治水)
(2) 建前「水余り」であるが実質は深刻な「水不足」。(利水)
(3) 環境破壊の側面と良好環境創生の側面。(環境)

[4] 異常気象、四つの異変(確率の場が変わってしまった。)
(1)降雨、降れば大雨、変動幅の激増
(2)長期的にトータルとしては少雨化、夏期は多雨化
(3) 局地豪雨現象の激増
(4) 季節の区切りが変ってしまった

[5] 過酷か宿命の日本 (七つの宿命にどう立ち向かうのか)

第三部 風土工学のすすめ
[1]風土は泣いている

[2]夢のある未来に向けて

[3]風土工学の思い