■講演の報告


美しい国土づくりを目指して

 青山 俊樹水資源機構 理事長


 ◆幕末期の日本人に見る心のあり方と景観行政団体
 青山氏は、幕末から明治初期に来日した外国人の手記を読み解いた書籍『逝きし世の面影』(渡辺京二著)をとりあげ、「諸外国の人々から見たかつての日本は、貧乏だが明るく、みな親切でとても治安が良い国であると映っていた。幕末から明治初期の時代は、日本人のDNAが一番凝縮された時期ではないか」と語り、現代の若者の心にこのDNAをいかにして取り戻すかが課題であると指摘した。また、周囲の景観にそぐわないガードレール・フェンス・ブロック塀や電柱等をどのように解消していくべきかというハード面での問題を、景観法の施行に伴って景観行政団体と位置づけられた地方公共団体の事例を紹介、国土再生のヒントを探った。