九州の風土に刻された災害の宿命
――巨大災害の世紀に突入・環境防災学と風土工学の視座――
富士常葉大学 名誉教授 工学博士・技術士 竹林征三
[1]はじめに
(1)環境防災学とは
(2)風土工学とは
[2]九州は日本文明の玄関
(1)九州の歴史は日本の文明の玄関です
(2)九州は宇宙時代も日本文明の玄関です
(3)九州は日本の災害宿命の玄関です
(4)九州は外難災害の玄関です
[3]新しい形の自然災害は九州で生まれる
(1)風倒木災害
(2)「湿舌」の名前が生まれる
(3)「集中豪雨」の名前が生まれる
(4)線状降水帯の名前が生まれる
(5)バックビルディング現象の名前が生まれる
(6)「爆弾低気圧」なんと適確な名前なのだろうか
(7)スーパ一台風の名前が生まれる
(8)テーパリングクラウドの名が生まれる
(9) 深層崩壊の名前が生まれる
(10)新種のメカニズム現象には新しい名前がふさわしい
(11)これまでなかった災害とは
[4]風土の“名前” と“かたち” の物語
(1)九州とは
(2)九州各県の“かたち”が語るもの
[5]九州に襲ってくる恐ろしい生物外難
(1)新種の菌が人類滅亡させんとする
(2)史上最強最悪の8mmの悪魔(ウリミバエとミカンコミバエ)
(3)三面張コンクリートが人類を救った(河川と宮入貝)
[6]九州の風土に刻された災害の歴史
(1)島原大変肥後迷惑の碑
(2)八重山地震と津波
(3)九州は日本一火山活動の活発な大地
(4)桜島大山大噴火百年のメッセージ
(5)九州は豪雨・洪水災害のメッカ
[7]九州は外難災害の宿命の地
(1)九州は大陸・半島と一体の歴史
(2)プチャーチンとビクリョフ
(3)九州は国土防衛最前線
(4)忘れではならない本土空襲
(5)本土上陸作戦・ダウンフォールとオリンピック
[8]九州・伝説に刻された災害の宿命
(1)沈島伝説と中央構造線
(2)湖水伝説と蹴裂の神々
[9]九州・雨乞い水乏の風土
(1)現役・最古の溝(うなで)
(2)河川争奪と宿命
(3)砂漢のオアシス都市・甘木
(4)水乏構造の平野・水確保の労苦
(5)飢饉・餓死者と雨乞い伝説
[10]水天宮と川上の淀姫
(1)水天宮“総本社”
(2)賢し女(さかしめ)と淀姫
[11]治水利水先賢に感謝
(1)工藤三助・神として廟に祀られる
(2)土木技術者の鑑・広瀬久兵衛
(3)治水利水の神・加藤清正の知恵
(4)成富兵庫の治水思想
(5)役所の土木技師への感謝の念
[12]おわりに災害に備える
(1)災害は時を選ばず
(2)災害は場所を選ぶ
(3)コツコツ災害に備える。安心安全国土は一日にしてならず
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